■カカトリフト修理 アニエス7使用
2,500円(税込)
アレンのLeeds。
ストームウェルトにトゥのたっぷりとしたボリューム感。
羽根の付き方が実にアメリカ靴らしい一足ですが、アイレットの内外の間隔が非常に狭く、こんなところでアレンということが分かります。
あと、現行はグレインレザーをやっていないので、古めの靴だって気づきますね。
カカトの修理です。
※スライドして別の写真をご覧いただけます。
修理に使用したのは「アニエス7」。
日本の素材メーカーである荒川産業が製造する7mmクラスのトップリフト素材です。
カカトの素材として有名かつ人気なのはVibramの素材なのでそちらを選ばれるお客様が多いのですが、こちらのアニエス7もおすすめできる商品です。
ビブラムがやや軟質で粘り気を効かせて耐久力を出しているのに対して、アニエス7は少し硬質な感触で文字通り硬くて強い素材といったところです。
僕も何度か試していますが、最終的に0.5mmも違わない耐久力でした。
馬蹄型のデザインなのでカカトの形によってはあまり似合わない靴もあるのですが、一度試してみてはいかがでしょう?
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さて、ここからアレンのうんちくを少々。
上に書いたように少し古めのアレンが持ち込まれたので、少しテンションが上がりました。
グレインレザーのリーズは現行では製造されていないので、いつまで造ってたんだろうと思いカタログを見ると1999年のものまでは発見出来ました。それと2014〜2018年まで製造自体休止されているみたいですね。
資本が入って不人気のものはカットしようとしたら、「意外と人気あったのね」って感じでしょうか。
で、今回のリーズは中底のメーカー刻印が「縦ロゴ」「大文字」の刻印なので80年代まで遡ると考えられます。
そしてライニングの品番プリントから恐らく1986年製ではないかと。
まぁ、こんなことに頭を巡らすのは一部の人間だと思いますが、こうやって1つずつ可能性を拾っていけば古くて良いものに巡り会えるというわけです。
あと、ソールにハンマーの形の刻印が押されていますので、恐らくメーカーでオールソールをしている靴のようです。大切に使われていた靴ということもわかり、嬉しくなりますね。
う〜〜ん。実は10足ほど持ってるアレンの中にリーズが入っていないので、一足欲しいです。
■ブランド紹介■
Allen Edmonds (アレンエドモンズ)
1922年にアメリカ ウィスコンシン州のベルギーという小さな町で創業。「世界で一番豪華で履き心地の良い靴を」を経営理念に掲げmade in USAを体現する数少ないメーカーでした。現在は資本が入り、色々と経営改革が行われている様です。
アレンエドモンズの特徴として、
・いまだにmade in USAである。←現在はイタリア製などもあり。
・360度グッドイヤー製法。←マッケイ製法も見かけます。
・スチールシャンクを使わない。←木製シャンクを使用した靴もあり。
・歴代アメリカ大統領が愛用。
・中敷を使わない。←現行は中敷に金字箔押しのロゴ。
こんなところです。いろいろと申し上げたいことばかり・・・。
古くから色々なデザインや手法を取り入れて、割とチャレンジングな事を繰り返していますが、パークアベニュー(ストレートチップ)やマクニール(ロングウィング)、ブラッドレイ(エプロンフロント)などなど、昔からデザインの変わらないクラシカルなものも多く存在し、魅力の溢れるメーカーです。
■ご案内■
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